水道に静電気が発生するメカニズムは?簡単にできる予防法も解説!

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「蛇口を触ると、静電気を感じた」
という経験がある方も多いかもしれません。

静電気は、水道に限らず、私たちの身の回りでよく起こる現象の一つです。
今回は、水道の水と静電気の関係について紐解き、私たちの日常生活で出来る予防について解説します。

水道に静電気を発生させるメカニズム

静電気は、物質の摩擦や分裂によって、物質の持つプラスとマイナスの成分がどちらかに偏ることで起こる現象です。そのため、水道に静電気を感じるケースは以下の2点が挙げられます。

蛇口に触れて放電される

帯電した状態で蛇口に触れることは、静電気の放電を引き起こす可能性があります。これは、静電気を帯びた人体が金属製の蛇口に触れた瞬間、電気的な成分がバランスを保とうとするためです。

特に、部屋が乾燥していたり、合成繊維(ポリエステルなど)の衣服を着ていたりすると、より顕著に現れます。また、蛇口が金属製の場合は電気を良く通すため、帯電した体から蛇口へと電気が移動しやすくなります。

このように、帯電した状態で蛇口に触れると静電気が放電される可能性を否定できません。しかしながら、静電気は瞬間的に放電される現象のため、基本的に無害であると言えます。
一方、ガソリンスタンドなど可燃性の気体がある場所や精密機器の近くでは、静電気が引火や機器の誤作動を誘発する可能性があるため注意が必要です。

水の衝突によって静電気が発生する

水道内部における静電気は、水が蛇口の表面に衝突し、それぞれの持つ電気的成分が移動することで引き起こされます。すると、水と蛇口の電気的なバランスが崩れ、これらの間に静電気を発生させます。加えて、水道水に含まれる塩素やミネラルなどの分子が蛇口と摩擦することで、上記と同様に静電気を発生させる可能性も否定できません。

また、水の流れが乱れることで、水滴が分裂し、それぞれが異なる電荷を帯びることもあります。上記は、水滴が分裂する際に水分子の持つ電気的な性質(プラスとマイナス)が不均等な分配がされるからです。そのため、水道水の流速が高いと、静電気が起こりやすくなると言えます。

このように、発生した静電気は水道水の流速などが影響するとわかります。そこで、水道水を出し過ぎないようにすると、静電気の溜まりにくい環境につながると言えるでしょう。

なお、上記において身体から静電気が放電されるケースが一般的です。そのため、加湿器を使用するなどして湿度を適切に保つことで、静電気の影響を減らせます。

水道の静電気を予防するには

水道の静電気を予防するには、ヒトとモノにおける静電気の予防が重要です。
そのため、身近なことから行っていくと、静電気による影響を減らせます。

本項では、水道の静電気を減らす方法をヒトとモノの両面から解説します。

日常生活での静電気予防

日常生活で静電気を簡単に防ぐための対策として、以下の方法があります。

  1. 衣類に金属を触れる:水道にまつわる静電気には、水道自体による原因の他に、衣類などの身に着けている品物が帯電しているケースも少なくありません。
    そこで、衣類に小さな金属製のアイテムを取り付けて、衣類などから静電気を逃がすことが効果的です。
  2. 近くの壁や柱を触る:電気を通しやすい蛇口に触れる前に、壁や柱などの絶縁体に触ると、身体から緩やかに放電されます。特に、乾燥しやすい季節では、上記に数秒ほど触れることも効果的です。
  3. 濡れた手で蛇口を触る:手を濡らしてから蛇口に触れると、静電気が放電されやすくなります。
    そこで、あらかじめスプレーで水を吹きかけると、身体からの静電気が逃げやすくなったり、部屋が静電気の溜まりにくくできたりするなど静電気への予防につながります。

上記の方法は、特別な道具や準備を必要とせず、すぐに実践できます。すると、静電気による不快感を軽減し、日常生活をより快適にするためにお試しください。

モノによる静電気の予防

水道における静電気の予防は、以下のような方法で行うことができます。

  1. 湿度の管理:室内の湿度を適切に保つことで、静電気が発生しにくくなります。その理由は、空間に湿度があると空気中の水分により物体と地面などに通り道が作られ、静電気が逃げやすくなるからです。
  2. 水流の調整:蛇口内で水分子がより多く衝突すると、静電気が発生しやすくなります。そのため、水を出し過ぎないようにすると、水の流れが滑らかになり、静電気の抑制につながります。

上記の対策を行うと、水道を使用する際の静電気による不快感を低減できます。加えて、静電気に敏感な電子機器を保護する方法も効果的です。

また、水道の静電気対策には水道蛇口にアース(接地)を取る方法もあります。しかしながら、上記は、接地抵抗計を用いたアースの測定が必要です。
加えて、電気事業法の改正により、平成25年5月20日付で『電気設備の技術基準の解釈』第18条・第19条における「金属製水道管を利用した接地工事」の規定が削除され、水道管からアースを取ることは認められなくなりました。

そのため、金属蛇口を接地する場合は、電気工事の専門家に相談することをお勧めします。

水道に静電気が発生するメカニズムは?簡単にできる予防法も解説!まとめ

今回は、水道と静電気の関係性から予防の方法を解説しました。
水道における静電気は、身体に帯電した電気の放電が大きな理由の1つです。そのため、電気を通しやすいモノに触る前に壁に触れたり、湿度を適正に保つなどの予防が有効です。

本記事が、水道における静電気の対策につながれば幸いです。