イヤホンの3極と4極の違いは?プラグの機能や構造から解説!
「イヤホンを繋いだら電話の声が届かない」
そんなトラブルに見舞われた経験もあるかもしれません。
上記は、イヤホンの3極と4極の違いから引き起こされている可能性があります。
今回は、イヤホンの3極と4極の違いを機能や構造から紐解いていきます。
Contents
イヤホンの3極と4極の違いとは?
3極と4極のイヤホンにおける違いは、プラグの違いにより見分けることが可能です。また、それぞれのイヤホンは機能面において大きな違いが存在します。
本項では、イヤホンの3極と4極の違いをプラグの機能や構造から紐解いていきます。
3極と4極のイヤホンでは機能が違う?
イヤホンのプラグには、極数が増えるほど付加されている機能が多く、プラグにある黒いリングの数で見分けることが可能です。
機能 | リングの数 | |
---|---|---|
2極プラグ | モノラル再生 | 2本 |
3極プラグ | ステレオ再生 | 3本 |
4極プラグ | ステレオ再生 + マイク・リモコン機能 | 4本 |
上の表の様に、2極プラグはラジオ用イヤホンのような一つの音声のみの再生が可能です。一方、3極プラグは左右の音声信号と接地を伝える端子を持っており、ステレオでの音楽再生を実現できます。
さらに、4極プラグではステレオ再生にマイク信号もしくはリモコン信号を含む端子が加わり、音声通話やリモコン操作も可能になっています。
このように、イヤホンの極数が増えるほど便利な機能が追加されていると言えるでしょう。
3極と4極のプラグにおける構造の違い
下の図は、各極性におけるイヤホンプラグの違いを描いたものです。
3極プラグは、ジャック部分に二つのリング(絶縁体)があり、それぞれの金属部分が左右の音声および接地用です。一方、4極プラグには三つのリングがあり、マイクもしくはリモコン用の端子が追加されています。
原理的には、それぞれの端子がスマートフォンなどのデバイスに特定の信号を送信しており、特に4極プラグの場合は音声出力だけでなく入力ができる機能を追加しています。
3極と4極のイヤホンの互換性は?
3極と4極のイヤホン間での互換性は、使用する機器や状況により異なります。そのため、相互の組み合わせを適切に行うための知識が必須です。
本項では、3極と4極のイヤホン間での互換性に関してイヤホン側およびデバイス側の両面で解説します。
3極と4極におけるイヤホンプラグとジャックの関係
イヤホンの極性における互換性は、プラグ側の極数により決まります。プラグとは、イヤホンコードの先にある凸型の部分を差し、ジャックはデバイス側の凹の部分を指します。
以下の表は、3極および4極のプラグとジャックの組み合わせにより使える機能です。
3極ジャック | 4極ジャック | |
---|---|---|
3極プラグ | ステレオ再生 | ステレオ再生 |
4極プラグ | ステレオ再生 | ステレオ再生 + マイク・リモコン機能 |
このように、それぞれのジャックに4極のプラグを挿すと、双方ともに音声出力は問題なく機能します。しかしながら、マイクやリモコンの機能は4極のジャックに挿した場合のみの使用が可能です。
上記は、前項で解説した4極プラグから出力される信号(マイクやリモコンの信号)を3極ジャックでは認識できないことに起因します。
一方、それぞれのジャックに3極のプラグを挿すと、イヤホン側にマイクやリモコンの機能が付加されていないので、ステレオ再生しか使用できません。
そのため、特に音声通話の前には4極プラグのイヤホンかどうかを確認しておくと、スムーズに通話ができると言えるでしょう。
4極のイヤホンには2種類の規格がある
4極プラグのイヤホンには、CTIAとOMTPの二つの標準規格が存在します。これらの規格は下の図のようにマイクと接地の配置が異なっており、互換性に影響を及ぼすことがあります。
CTIAは、主に最新のスマートフォンで採用されていますが、OMTPは一部の古い機種や特定のメーカーで見られる規格であるため注意を払う必要があると言えるでしょう。
5極のイヤホンにはノイズキャンセリングの機能がある?
5極のイヤホンは、4極イヤホンの機能に加えて更に一つの機能を追加されており、プラグに4つのリングで見分けることができます。
5極イヤホンの代表的な機能が、ノイズキャンセリングです。
ノイズキャンセリング機能を持つ製品では、この追加接点を利用して外部の騒音を計測するマイクとイヤホン内蔵マイクを区別し、より精密な騒音制御を実現します。
他にも、バランス接続に対応したオーディオ機器と組み合わせることで、左右の音声信号を全く独立させ、クロストーク(L/R信号の混信)を最小限に抑えた高音質再生を楽しむことが可能です。
ただし、5極イヤホンをフルに活用するためには、対応するオーディオ機器が必要であり、すべてのデバイスで利用できるわけではありません。
そのため、高度な機能を持つ5極イヤホンは、先進的なオーディオ体験を求める愛好家にとって魅力的な選択肢の一つであると言えるのではないでしょうか。
イヤホンの3極と4極の違いは?プラグの規格や原理から解説!まとめ
今回は、イヤホンの3極と4極の違いを機能や構造の違いから紐解き、5極のイヤホンについても解説しました。
イヤホンの極数が増えるほど、より高機能化することがわかります。
本記事が、最適なイヤホン選定の一助になれば幸いです。